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    チャイナ・パキスタン経済回廊 グワダル港からカシュガルへ

    2016 - 08/23 [Tue] - 07:54

    ■ 中パ経済回廊に450億ドル 習氏が初訪問、対テロでも協力 ■

    Sankei Webnews 【ニューデリー=岩田智雄】 2015.4.21 09:01
    http://www.sankei.com/world/news/150421/wor1504210023-n1.html

    中国の習近平国家主席は4月20日、パキスタンを初訪問し、同国の首都イスラマバードでシャリフ首相と会談した。「中パ経済回廊」を整備する計450億ドル(約5兆4千億円)の事業に対する中国の支援・投資などに向けて両国は51項目の合意文書に調印した。中国国内でテロを繰り返すイスラム過激組織をパキスタンに潜伏させないよう、協力を継続することをうたった共同声明を発表した。

    「チャイナ・パキスタン経済回廊」とは、新疆ウイグル自治区のカシュガルとアラビア海沿岸にあるグワダル港を結ぶ大物流網を指す。道路や鉄道などの交通インフラに加え、原油パイプラインや光ケーブル網も整備し、経済的な交流を拡大させる構想だ。アジアとヨーロッパを結ぶ、新シルクロードとも呼ばれる「一帯一路」構想にとっては、戦略的に重要な意味を持つ。
    img_1_m.jpg

     共同声明では、中国からの投資額は明らかにされなかったが、パキスタン政府の発表によれば、280億ドル分の事業についてはただちに着手し、中国は発電部門に計370億ドルを投資するという。

     経済回廊は、中国・新疆ウイグル自治区カシュガルからパキスタン南西部グワダル港までの約3千キロに沿う地域。中国は道路、鉄道、工業地帯などのインフラ建設に支援、投資し、印パ両国が領有権を争うカシミール地方を縦断するカラコルム・ハイウエーやグワダル港を開発する。

     戦略的な拠点であるグワダル港には、新空港を建設する計画もあり、中パ両国は陸海空で連結性を高める。中国はインド洋への玄関口を得ることになり、パキスタンは経済開発の足がかりをつかむことができる。

     中国にとっての懸念は、回廊整備が進めばイスラム過激派のパキスタンからの流入が加速し、自国の治安を脅かしかねないことだ。このため中国はパキスタンに対し、支援と引き換えに過激派に潜伏先を与えないよう求めてきた。シャリフ政権は昨年、南部カラチ空港が過激派に襲撃された後、対話路線からテロ掃討にかじを切ったが、決断の陰には中国の圧力もあったようだ。

    Sankei Webnews 【ニューデリー=岩田智雄】 2015.4.21 09:01

    ■ 「一路一帯」「中パ経済回廊」 ■

    毎日新聞2015年11月14日 東京朝刊
    http://mainichi.jp/articles/20151114/ddm/007/030/120000c

    【北京・石原聖】

     中国が11日、パキスタン南西部のグワダル港の経済特区を43年間運営する覚書をパキスタンと交わした。グワダル港は新疆ウイグル自治区カシュガルとを結ぶ「中パ経済回廊」の起点で、中国はこの回廊を「一帯一路(陸と海のシルクロード経済圏)」構想の一部と位置付けている。陸と海の結節点にあたる港の運営に道筋をつけたことで、「一帯一路」構想が始動した形だ。

     中国海外港口控股有限公司を通じて、中国はパキスタンのグワダル港の租借権を得た。パキスタン海軍とバルーチェスターン州政府が保有していた港湾中心部 280ヘクタールを再開発したうえで、43年間にわたって同国初の経済特区を運営する。両国の代表者が11日に覚書を交わした。自由貿易エリアに指定される923ヘクタール(280ヘクタールを含む)は、固定資産税の一部が免除されるという。複数の中国メディアが12日付で伝えた。

     港湾管理権はすでに中国側に移っており、グワダル港は中国の「海外拠点港」として本格的に整備・運営されることになる。少なくとも16億2000万米ドルを投じ、高速道路・防波堤・空港の整備、港湾のしゅんせつ、基礎インフラの構築を進める意向だ。向こう3~5年内に完工させる。

     カラチから西に540キロ離れたグワダルは当初、飛び地のオマーン領土だった。1958年になってパキスタンに買い取られた経緯がある。中国の技術と資本(2億4800万米ドル)で07年に港湾が整備された。

     中国の習近平主席は、今年4月20~21日にパキスタンのシャリフ首相と会談し、事業規模460億米ドル(約5兆5200億円)に上る、「一帯一路」の旗艦事業といえる「中国・パキスタン経済回廊」を構築することに合意。うち280億米ドルが道路や鉄道、発電所などインフラ設備の建設に投入する方針を打ち出していた。

     回廊にある水力発電所の整備には、アジアインフラ投資銀行(AIIB)とは別に中国が創設した政府系ファンド「シルクロード基金」が初の投資を行う。パキスタン側もテロ対策として1万人規模の特別治安部隊を創設し、中国の権益擁護に協力する構えだ。

     輸入原油の8割を中東・湾岸諸国に頼る中国にとって、カシュガルからグワダルまでの約3000キロの陸路が整備されれば、インド軍や米軍の影響下にあるインド洋、マラッカ海峡、南シナ海を通らずにエネルギー資源を確保できるようになる。グワダル港への国内投資を奨励するために、パキスタン政府は進出企業に20年の免税優遇を与えるという。パキスタン政府はまた、1万~2万5000人の特殊部隊を編成し、港湾と中国人労働者の安全を守る。

     中国鉄建は、2014年8月の時点で、各種交通インフラの建設に関し、パキスタン当局と提携覚書を交わした。また、中国交通建設や中国建築、中国電建なども、すでに現地で提携協議などを締結済み。このほか、合併手続きを終えた鉄道車両メーカー世界最大手の中国中車も、海外輸出を加速させるとみられている。

     中国には、南シナ海・インド洋での米国のプレゼンスをにらみ、エネルギーや軍事面での安全保障を強化する狙いがある。

    ■ 前途多難、中国・パキスタン経済回廊の建設 ■

    http://jp.wsj.com/articles/SB11640581799754933369104581654372083747348
    The Wall Street Journal 日本版〈国際〉
    By SAEED SHAH
    2016 年 4 月 11 日 14:12 JST

     【グワダル(パキスタン)】グワダルの建設現場では少数の中国人労働者を、2000人のパキスタン軍兵士がジハーディスト(聖戦主義者)や反政府勢力のテロの脅威から守っている。この光景は、この辺ぴな漁港の町を中国・パキスタン経済回廊のハブに変貌させようという挑戦の困難さを象徴している。

    グワダル港建設a

     グワダル港の開発が進めば、中国は未開発の西部地域と、湾岸産油国に向かう重要な航路の出発点を結ぶ新しい交易ルートを得られる。一方パキスタンは、中国によるインフラ投資がパキスタンの工業化を促すとともに、港湾作業がフル稼働に近いカラチ港に次ぐ第2の主要港を手にできると期待している。

     グワダル港は、総額460億ドル(約4兆9700億円)に上る「中国・パキスタン経済回廊」の交易上の拠点となる。中国はこのほか、エネルギー不足を補うためパキスタンに発電所を建設する予定だ。中国の駐パキスタン公使は、グワダルのモデルは中国の深センであると指摘し、「35年前には深センはグワダルのような単なる漁村だったが、近代的な工業都市に生まれ変わった」と述べる。

     だが、そうなるためには多くの難題が待ち受けている。深センが発展した大きな要因としては、隣接した香港に頼れたことがあった。香港の域内総生産(GDP)はパキスタン全体よりも大きい。これに対しグワダルは、最も近い大都市のカラチからでも約640キロ離れている。しかも水不足が深刻で、特に12月の乾期には水の入った容器を盗む泥棒が横行する。グワダルが位置するバルチスタン州の経済顧問は、「水がない場所にどうして大港湾や大都市を建設できるのか」と疑問を投げ掛け、「それに対し何の答えもない。透明性が著しく欠けている」と批判する。

     水についてはダムや海水淡水化プラントを増やす計画はあるというものの、電力供給網は640キロ離れており、グワダルの電力は隣国イランから輸入されている。計画停電は毎日起きる。

     治安の問題もある。バロチスタン州は以前から、反政府勢力や聖戦主義者の活動に苦しんできた。パキスタン軍は経済回廊プロジェクトの護衛部隊を1万人から増強しようとしている。政府当局者によれば、2、3年後には部隊を倍増させる可能性もある。

     パキスタンは回廊プロジェクトにより、今後10年間に約70万人の雇用が創出され、同国のGDPは2030年には最大2.5%かさ上げされると予想している。中国は、アフリカや中東、他のアジア諸国でも大規模なインフラ整備プロジェクトを進めている。しかし「The China-Pakistan Axis(仮訳:中国・パキスタンの枢軸)」の著者であるアンドリュー・スモール氏は、パキスタンのプロジェクトが規模においても難しさにおいても最も野心的であると指摘し、「問題は、中国が本国から遠く離れたところで、同じやり方でプロジェクトをうまく遂行できるかどうかだ」と語る。

    ■ カラコルム・ハイウェー ■

    解説 国際ハイウェイプロジェクト推進委員会
    http://www.asian-infra-research.org/newasian-karako01.html

    世界最高峰、中国西域からパキスタン北部に抜ける、高速道路
    世界の桃源郷として有名なフンザ。年間を通じて雪に覆われていることが多い山岳地帯は、また同時に、世界最大の地震地帯でもある。

    カラコルム・ハイウェイはこの峻険でパキスタンと中国が国境を接するフンジュラブ峠と首都イスラマバードとを結んでいる。険しい山並みと絶壁が覆いかぶさる多難なルートは、普通の旅行者がスポーツカーや高速バスで走るといったたぐいの道路ではない。

    ハイウェイの建設には、中国が多大な人的、技術的援助を行い、ピーク時には建設作業員が3万人も投入された。完成したのは1978年。約10年の歳月を要した。カラコルムの岩山を切り開く作業は困難を極め、約3,000人の犠牲者がでたといわれる。

    カラコルムハイウェー


    中パ両国のフンジュラブ峠が86年に一般旅行者に解放されると、同峠は観光地として注目され始め、世界中から観光客が訪れるようになった。標高は4,700mで、世界最高位。荒涼とした峠の頂上の景観は、地の果てにふさわしい絶景というべきもので、万年雪をいただいたカラコルムの山々を望むパキスタン側が特に美しい。

    峠の山間には氷河もせり出していて、目の前で見ることができる。同ルートは、太古の昔から中国とインドを結ぶシルクロード上にある点で、非常にユニークである。インドで発生した仏教は、このルートを通じて中国に渡り、その後日本に伝えられた。5世紀には法華、6世紀には栄雲と恵生といった中国の高僧が仏典を求めて、逆ルートでインドを訪れている。

    現代においても中国とパキスタンは、カラコルム・ハイウェイを通じたバーター貿易を行い、中国からはシルクの布地や陶磁器が持ち込まれ、パキスタンからは日用品や香辛料、熱帯の果物などが送られている。
    カラコルムハイウェー02


    シルクロードを通じた交易品は、昔も今もそう変わりないようである。カラコルム・ハイウェイの起点となるのは、イスラマバードの北、223kmの地点にあるタコット橋。インダス川に架かったこの橋を渡って川の左岸に始まる道路は、タコット、ペシャム、カミラ、チラスなどの街を経て、北部地域の中心都市であるギルギットに続く。イスラマバードから約600kmの距離。


    ■ カラコルムハイウェーからグワダル港への廻廊 ■
    中国パキスタン経済回廊は長い目で 『夜明け前のパキスタンから』第8回 2015年12月18日
    http://www.newsyataimura.com/?p=5000

    北見創 日本貿易振興機構(ジェトロ)カラチ事務所

    2015年4月の中国パキスタン首脳会談で、両国は「中国パキスタン経済回廊」に関する460億ドル相当の協定・覚書を締結した。中パ回廊は2001年にグワダル港の開発に着工して以来、緩やかに進んでいた構想だが、物流はいまだにわずかである。まずは電力開発を重点的に進めるとともに、中国企業の進出を促し、徐々に大動脈化が進むのではなかろうか。

    中パ回廊、3つのルート
    「アジアインフラ開発銀行(AIIB)」「一帯一路構想」といったキーワードが聞こえて久しい。そうした潮流の中で、中国にとって西側の出口の一つであるパキスタンでは、産業大動脈の構想である「中国パキスタン経済回廊」は国の経済政策の中核に位置づけられている。

    中パ回廊(CPEC=China Pakistan Economic Corridor)は、今年4月に習近平国家主席がパキスタンを訪問して以来、盛んに報道されるようになった。ただし、回廊といっても、道路や橋が急ピッチで開発され、メコン地域の経済回廊のようなものができるわけではない。

    中パ回廊の構想では3ルートがあり、新疆からイスラマバードまでは、クンジュラブ峠を越えて、カラコルム・ハイウェイを通り、山道を行くといった共通ルート(図・黒い線)である。

    中パ経済回廊

    第1のルート(赤い線)は、ラホール、ムルタン、カラチを通って、グワダル港へと向かうルートである。これは既存の道路を利用するため、最も実現性が高いといわれている。途中、ラホール~カラチ間は盗賊(ダコイト)がでるエリアもあるため、日本人が走破するのは難しい。

    第2のルート(青い線)は、カイバル・パクトゥンクワ州の州都ペシャワールと、バロチスタン州の州都クエッタを通るルートである。識者によると2番目に実現性の高いルートであるという。しかし、ペシャワールは日本の外務省から退避勧告が出ている都市であり、クエッタは渡航の延期勧告が出ている都市である。また、両州は開発が遅れているため、整備に時間がかかるだろう。

    第3のルート(緑の点線)は、最も距離が短くできるが、あくまで構想であり、道路はこれから開発を進めるという状況だ。大都市カラチの道路整備さえ遅々として進まないパキスタンにおいて、同ルートを実現するには気の遠くなる年月が必要だろう。

    苦節15年のグワダル港
    「真珠の首飾り」の一つであり、中パ回廊の終点であるグワダル港の貨物取扱量は、いまだに少ない。グワダル港は、2001年に中国が約2億ドル、パキスタンが5000万ドルを負担して開発することが合意された。07年に開所式が行われた。同年、ジェトロはグワダル視察ミッションを実施した。当時の参加者は「開発はまだまだこれからという印象」と話していた。

    13年、グワダル港の管理運営権がシンガポールから中国へと移った。同年に誕生したシャリフ政権(現在まで継続)が、初めて受け入れた外国首脳が李克強首相で、両首相はグワダルを西端とする「中国パキスタン経済回廊」計画を打ち出した。今年4月に習主席が署名した460億ドル相当の51協定・覚書は、この計画に基づいている。

    起工から15年が経った今でも、グワダル港周辺の道路は未整備で、バロチスタン州自体の治安状況も思わしくない。港としての機能はまだ活用が進んでいないのが実態だ。

    電力開発から物流の活性化へ
    中パ回廊は、物流の開発という点では、短期的に効果をもたらさないかも知れない。しかし、総合的な産業開発という意味では大きく期待がかかっている。習主席が署名した51の協定・覚書において、パキスタンが最も要望しているのは道路ではなく、電力の開発だ。

    シャリフ政権は17年までに電力不足を解消することを政権公約として掲げており、中国側がその意図を汲んだ形になっている。大ざっぱにすると、中パ回廊構想においては、第1ルートの周辺に石炭、水力、太陽光の発電所を建設する計画が多数盛り込まれている。中国側は融資をする。

    第1ルート上にある都市ラホールでは、06年にハイアールが大規模な工場を建設し、冷蔵庫やエアコンを製造している。近年では携帯電話も製造すべく、拡張する見込みである。また、長虹もラホールでテレビの組み立てを行っている。

    中国の支援で発電所を造り、電力が家庭に行き渡るようになれば、家電の購入が進む。中国企業の工場も増え、雇用も拡大する。工場や住民が増えれば、物流が活発化し、経済回廊が機能し始める。中国本国からグワダル港へのルートが大動脈となってくる――といった未来予想図が透けて見える。今すぐにどうなるものではないが、長期的に見ると壮大な計画である。
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